「ありがとう♪」
「いえいえ。じゃあまたね♪」
「うん!バイバイ♪」
こぅちゃんは静かに帰っていった。
家の中に入ると…
リビングに美紀が座っていた。
「美紀!」
「あ!紗耶香ごめん!岡本とはほんと
なんもないんだよ!?それだけはわかっ
て欲しくて…」
「美紀…全部こぅちゃんから聞いた。
だから大丈夫だよ♪こっちこそ疑った
りしちゃってごめん。」
「あたしね…ときの事でもっとちゃんと
紗耶香に聞いてほしい。いいかな?」
「当たり前だよ♪」
「あたしね…まだときが大好きなんだ。
どうしたらもう一度好きになってくれる かな…あたしがもっと女の子らしかった ら別れなくてすんだのかな…。」
「美紀…ときくんは今も多分美紀の事が
好きなんだと思うよ?」
「え?…どうして?」
「私ね、澤田さんから全部聞いたの。
澤田さん…あと1年ぐらいしか生きる
事ができないんだって。」
「何それ…」
私は全てを話した。
私が聞いた事は全て…
「私澤田さんと話がしたい。」
そう言った美紀の目はすごく真剣な
眼差しをしていた。
「うん。だから美紀…もう1回マネしよ?」
「私やっぱ美紀がいないとダメなの。」
「仕方ないなあ♪(笑)」
美紀ならこう言ってくれるって思ってた。
次の日に私と美紀は放課後すぐに
部に向かった。
「監督!」
「…なんだ。」
「私達もう一度頑張りたいんです!」
「帰れ。」
「!?…どうしてですか?」
「嫌々されると部員が困る。」
「いえ!嫌々なんかじゃありません!!
私達は心からもう一度したいと思った
んです!お願いします!」
「部員に一度聞いてみる。」
「はい…」
私と美紀は部室に行った。
ドアを開けると…
「?!…澤田さん?大丈夫?」
澤田さんはロッカーの前で
うずくまっていた。

「澤田さん?どうしたの?」
「(汗)…森さん?」
「どうしたの?」
「いや、なんにもないよ。」
あきらかに大丈夫じゃない顔色を
澤田さんはしている。
病気…悪化してるのかな…

「ところで2人はどうしたの?」
「私達もう一度マネする事にしたの。」
「そうなの?よかったあ♪私1人だし監督にも部員にも迷惑かけっぱなしだし…
すごい嬉しい。」