「よし。しっかり掴まってろよー!!」



「ん。」



「だから掴まれって!!ほらっ!!」



「キャッ!」



結局塗れたのはファンデと眉毛だけ。



ドキドキしながら横向きに荷台に腰掛け、恐る恐る腰に腕を回そうとした…瞬間、グイッと腕を引っ張られ、あたしの体はおにーちゃんの背中に密着。



「いっくぞー!!」



「おぉー!!」



勢い良く漕がれた瞬間、靡いた髪からは、おにーちゃんの香り。