「まったく。子供じゃないんだから。」



「お願いします。奈緒サマ。」



「はいはい。」



ひげ剃りを乱暴に取り上げ、「ん。」と首を反らすおにーちゃんの顎にひげ剃りを当てる、あたし。



「剃れたー?」



「むぅ。難しい…。」



「もっとグッと当てろ。グッと。」



「っ!」



瞬間、あたしの手を使い、自分の顎にひげ剃りを当てるおにーちゃん。