「どこ?」



「ソコ。」



「どこ?」



「だからっ!顎の下とこ一本だけ…」



「………剃って。」



「へ?」



「どこに残ってんのか、よくわかんねーもん。奈緒、剃って。」



「でっ、でも…」



「ん。」



戸惑うあたしに、早くしろとばかりにひげ剃りを渡してくる、おにーちゃん。