家へ帰って、

恋に関する曲を

がむしゃらにウォークマンで聴いて

…涙を流した。


私は、1つの便箋と1つのメモを

持っていた。

便箋は

ドット柄の淡い水色

メモには

中田と沙紀とそして

西田の住所と電話番号。


私は手紙を書くことに

決めた。

そこには

『好き』と言う言葉を

書かれていなかった。

書けなかった。

結果が怖いんだ。

こんな自分が…

情けない。

「また会いたいね」

「好きな人いた?」

そんな些細なことばっかり。

絶対シツコイ女だと思われただろう、

今思えば。

返事は

1週間、2週間、3週間、

何で、こんなに待ったのにな。

何で返事来ないんだろ。

毎日学校帰りには

ウキウキしながら

ポストを覗くのが日課となっていた。

郵便配達の人の
バイクの音がなるごとに

家から飛び出して

ポストを確認。

自分でも笑えてくるぐらい。

すばやい行動(笑