『できたよ!できたっ!』

私は流咲中学校の受験を終えて瞬間

この言葉を口にした。

最高の笑顔で

最高の…すがすがしい気持ちで。

そして、その中学校に合格した

期待に胸を弾ませながら

塾の卒業会が迫ってくる。

西田は、○○中学校に
受かっていると言うことだった。

そこは男子校。



卒業会の日が来た。

来てしまった?

友達とちょっとはしゃぎながら

塾へと向かった。

でも、西田と喋ることは



―なかった。

皆は西田と普通に話していたのに…

何で自分は話せないんだろう?


告白なんて


無理だった


伝えることなんて


―できなかった


はぁ。

バカだな。

もう一生会えないかも?

そんな状況なのに

なにつっ立っていたんだろ。

何で、普通に

名前を呼べないんだろう

そこにいるのに

すごく近いのに



…自分を責めたけど

意味無かった。