「タクヤッ帰ろうぜぇ♪俺んちに泊まってけよ。
女なんていくらでも紹介してやる。な?」
「…ハルキ、お前、俺にかまってないで彼女つくればいいじゃん。」
ハルキはモテる…すごく。
「ば~か。
俺は友だちと居た方がまだ楽しいんだよ。」
ハルキの整った口もとがニヤリと笑う。
イケメンは何をしてもカッコイイ。
「おっと、ハルキ。
ちゃんと俺にも紹介してくれるんだろ?♪」
「うっせ!ガリ勉!!!」
おどけてみせるショーヤにふざけてハルキが右ストレートを決めるが
元水泳部のショーヤの腹筋には、歯がたたない。
ショーヤもイケてないわけじゃないけど
女好きで勉強できるくせに、変にチャラチャラしてるからモテない。
俺はというと
元バスケ部のエース。
スポーツマン、背も高い(勉強はできないが)。
そんなワケでイケてないわけでもないと思う。
だから気にせず次の恋にいけるかというと
それはまた別問題だ。
俺はユキが好きだ。
昔も今もこれからも。
ただ前とは違うのは…それが一方通行になってしまった事だけだ。