呼び出しという言葉にあたしは反応する。
なんだ、先生から何か注意受けてたんだ。
勝手にお説教だと決めつけたあたしは二岡の肩をポンポンと叩く。
「大変だったね………。でも、毎日あたしの宿題写してるんだもん。別のことにしても怒られる時期だったのよ」
「お前………何気に失礼だぞ。別に俺は説教されるために呼び出されたわけじゃねえよ」
「あ………、そうなの? じゃあ、なんだったの?」
二岡の答えをじ~っと待っていると、二岡は急にプイッと顔を逸らす。
「お前には関係ないこと」
「あっそ………」
「って! それだけかよっ! もうちょっと追求とかないわけ?」
「なによ。結局どっちなのよ。聞いて欲しいの? 欲しくないの?」
全く……。
関係ないって言うから、特に聞きもしなかったらしないで、こんな風に言うし、聞いて欲しいなら初めから素直に話しておけばよかったじゃない。
面倒くさい奴だな………。
「お前はさ…気にならないの?」
「何を?」
伺うようにあたしを見てくる二岡。
一体、何が言いたいのか。
「その………、呼び出された理由が告白だったりしたらさ………」
「えっ? なに、告白だったの?」
あたしは、ズイッと体を突き出して、二岡のことを見る。