あたしは何気なく自分で結論付けて、お母さんの話を終わらせる。
「美優……。あなたの気持ちはあなたのものよ。お母さんは、何も言わない。でもね、後悔だけは絶対にしないようにしなさい」
めずらしくまともな意見にあたしはお母さんを振り返る。
「あなたぐらいの年頃の子は、悩んで進んで間違って、それできちんとした結論をだしていくの。前に進むことを恐れちゃダメよ。誰かのためにと言って、自分の気持ちを抑えるのだけはダメだからね」
そう言いながら、背を向けながら軽く手を振るお母さん。
この時、すでにお母さんはあたし自身でも気づいていなかった気持ちを感じていたのかもしれない。
その言葉はまるで予言だったようにこの後にあたしの気持ちを如実に表していたのだった。