「別に悪いなんて言ってないだろ? 俺は、結構尊敬してるんだぞ。美優のこと………」
「ホント?」
「ああ……。ホントにホント」
「そっか……。でも、そう思うなら、これからは隼人も自分で起きれるようにぐらいはなってよね。いつまでも、あたしの手を煩わせないでよ。ただでさえ、ウチの家のことだけでも手いっぱいなのに、隼人の面倒まで見れないよ」
「どうして、今の言葉からそういう風になるんだよ」
あたしの言葉に隼人が身を乗り出してくる。
やばっ!
こんな風に言い合いしてる場合じゃない。
言い合いをはじめちゃったら後が長いから。
「スト~ップ! ここら辺りで止めておこう。あたし、今から夕飯を買いに行かなくちゃいけないし、隼人もCDでしょ?」
両手を前に突き出し、隼人を制止させるあたし。
隼人もあたしの言葉に、もう一度、時計を見て『やばっ!』と呟いた。