「だから! 最後まで聞けって! あのさ……、俺が好きなのは今でも今までも美優だけなんだけど………」


「・・・・・・・・・えっ!? あたし!?」


思わぬ告白にあたしは顔が真っ赤に染まる。


いや、告白はされたよ。


だけど………あれ?


でも、そういえば………今までずっと好きだったのに………的なことは言われたことがあるし………。


ん?


隼人って一体、いつからあたしのことが好きだったの?


「お前さ……覚えてねぇの? 小学校の時に言ったじゃん。クラスの女子と話している時に、タイプの男は王子様のような優しくてかっこいい人だって」


「えっ?」


言ったかな~?そんなこと。


全然記憶にないんだけど………。


「マジで忘れてんの?」


じ~っと、まるで訴えかけるように見つめられても思い出せないものは思い出せない。あたしはただへらへらと笑いながら頷くしかなかった。


そんなあたしを見て片手で自分の顔を軽く覆った隼人はその場にしゃがみこんでしまった。


「マジかよ………。じゃあ、俺今まで何のために………」


呟くように吐き出した隼人にあたしは恐る恐る尋ねた。


だって、あたし、今この瞬間もどうして隼人がこんなことを言うのかがわからないんだもん。


「ねぇ……、さっきから言っている昔あたしが言っていたことと隼人のこと。何が関係あるの?」


「お前……ここまで言ってるのに、まだわからないのか?」