身体が熱い。






先生の服からするコーヒーの匂いがやけにドキドキする。






やめて欲しい。





こんな複雑な気持ちの時にこういうドキドキしてしまう事は。






「ちょっ…どいて…。」






少しでも先生と距離を取ろうと身体をのけぞってみる。






だけど、大人の男性の体重を女子高生が押し返せるはずもなく、あっけなく失敗に終わった。







胸のドキドキは、だんだんと色々な部分へと影響しはじめてくる。






元々体調も悪かったしな…。






頭がすごく痛くて、身体が重くて息苦しい。






もういい加減、我慢の限界。







「どいてってばっ!!」






ドンッ






もう二度と出せないんじゃないかって程の力で先生を押し返す。







「ん……んっ??!」








すると、先生の目が薄く開いてから、大きく見開いた。







やっと起きた。






長い戦いだった気がするよ。







「え、え、えぇ!?何この状況…」






……こっちが聞きたいわ。






とりあえず、早くどいていただきたい。








「せんせ…重いです。」






「あ、あぁ…悪い。」