「伊緒ーっ早くしないと遅れるわよ!!!」






朝、いつもは目覚まし時計で起きれるはずなのに、今日は珍しくお母さんの声で目を覚ました。






とゆうか、お母さんがこんな時間に家にいるなんて…珍しい事もあるんだね。






「いおー?」






「今行くよー。」







……何だろ、頭が重いっていうか、痛い気がする。






この間から先生の事で悩みまくっているからかな?






全身の力を振り絞ってゆっくりと一階のリビングへと向かう。





すると、朝ご飯の匂いが鼻をかすめた。





いつもなら食べるんだけどな…。





「お母さん、今日時間ないから朝ご飯いいや。ごめんね。」






本当は時間なんて全然余裕なんだけど、食欲がない。





今何かを口にしてはいけないような予感がする。






「何よー、せっかく作ったのに。」






「あー…うん。ほんとごめん。」






少し怒ったような顔をしたお母さんにもう一度謝ってから、洗面所へと向かい学校へ行く準備を始める。






ん?






少しだけど、鏡に映る自分の顔が赤い気が…うん、まぁ気のせいだな。







「行ってきまーす。」






それから簡単に準備をした私は、いつもより20分近く早く家を出た。







頭の痛みも大した事はないと思い薬も飲まずに家を出た。







だが、頭痛は時間が経つにつれて予想以上に酷くなる一方だった。