これでいいの?
このまま別れて、普通の生徒と先生の関係に戻るの?
これが私の求めていた答え?
「せんせ……。」
いつも先生の事ばっかり考えて、気がついたら目で追う毎日も、伊緒って呼んでくれる声や、強く抱きしめてくれるあの腕を、全て失ってしまうの?
私はその生活に、先生のいない生活に、耐えられるの…?
「い、やだ…。」
嫌だよ、無理だよ、そんなの。
こんなに好きなのに、忘れるなんて絶対にできない。
先生を失うなんて、考えられない。
「待って先生!!!!」
ドアの前にいる先生の背中に、勢いよく抱きついた。