私の言葉を聞いた先生は、小さく微笑んでから俯いて顔が見えないようにした。
「……なぁ、伊緒。」
「…はい。」
「俺と一緒にいるの辛い?」
………え?
何言って…。
「俺と一緒にいて辛い思いをしてるなら、もう一緒にいない方がいい。」
「そ…んな……。」
「ごめんな、辛い思いさせて。」
ちょっと…ちょっと待ってよ先生。
そんなこと言わないで。
「これからは年齢差のない、いい奴見つけろよ。」
「!!!!!」
なんで…なんでそんな事言うの…!?
「じゃぁな、片瀬。」
……かた…せ…?
もう、名前すら呼んでくれないの…?
ガチャ
私の顔を見ようともせず、先生は立ち上がりドアノブへと手をかけた。
先生が部屋から出て行ってしまう…。
待って、待ってよ先生…。