言いたい事を全て言い終えたからか、先生の横顔はとても満足気である。
私の勘違いかな、先生すごい嬉しそうというか、楽しそうというか…。
少しでいい。
先生も私と同じように、両想いになれたことを喜んでくれていたらいいな…。
「…よいしょっと。」
先生はそういって、私の身体をいきなり離してから、さっき私が勝手に飲んだコーヒーに手を伸ばした。
いきなりどうしたんだろう…話しすぎて喉が渇いたのかな?
手を伸ばし、そのままコーヒーをゆっくり飲む先生。
その姿を見ていると、またそのコーヒーが美味しそうに思えてくる。
グイッ
「えっ……んんっ!!」
先生の姿をジッとみつめていると、不意に身体を引っ張られた。
そして、先生はその勢いのまま私の顎を持ち上げ、キスをした。
とても力強いキス……。
「………びっくりした?」
いたずらっぽく笑う先生とのキスはコーヒーの味がして…でも、さっき飲んだような苦みはどこにもなかった。
「いきなり…何するんですか…。」
「ん?ずっと俺のこと見てるからコーヒーが飲みたいのかと思ってさ。どうせ一人じゃ飲めないんだろうなと思って。」
「そうですけ、ど……。だからってキスして飲ませなくても…。」
そう言って顔を赤くしながら答える私に、先生は追い討ちをかけてこようとする。
チラッと見ると、そこにはとてもSの顔をした先生がいた。
「えー、なに?もう一回したいって?」
「な、ななななんでそーなるんですか!!!!」