「だって、教官室行った後に泣いてたからさ。教官室でなんかしらあったのかと思いましてね。」
「その通りです…。」
うーん、これは恵那に隠し事はできないな。
「ふふふっ、じゃぁ話の続きはファミレスでいいかな?」
「うんっ。」
恵那の笑顔に胸がホワホワする。
何でだろう、不思議な気分。
先生との事がバレてしまったというのに、心が重くなるどころか軽くなっている。
頭では誰にも知られなくていいと思いながら、本当は誰かには知ってもらいたかったのかな。
それとも、知られた相手が恵那だったからこんな気持ちになれたのかな…。
「恵那、ありがと。」
「うん、仕方ない子だなぁ…っ。」
ニヤッと笑う恵那が私の腕を引っ張る。
おぉ、今日の恵那は少し大人っぽいや。