突然の声に驚きながらも振り向く。
そこには、久しぶりの先生の姿。
｢あー甲田先生!!いいところに!｣
｢…あぁ、立川(知佳)もいたのか。何がいいところなんだぁ？もしかして俺に用事？｣
今の先生の知佳に対する間は何だったんだろ。
…もしかして、私だけだと思ってたら知佳がいて残念だったとか？
あ、でも違うか。
先生2人の時は私の事伊緒って呼ぶもん。
逢った時の呼び方が片瀬だったという事は、他に誰かいると解ってたんだよね。
｢伊緒について来て貰ってレポート出しに来たんです。でも、誰も先生がいなくてどうしようって言ってたところなんですよ。だからいいところに!!って感じです。｣
｢ほ――…なるほどな。｣
余裕の笑顔の先生と、普段通り話す知佳、そしてぎこちない笑顔で固まったままの私。
この光景、第三者の立場から見たらどう映るんだろう。
なんか恥ずかしいな。
でも、先生が目の前に居るという事だけで笑顔がぎこちないまま固まってしまう。
どうすれ…
｢ぶふっ!!｣
「!!!!!?」
はぁ?!!今誰か吹いた!!?
笑い声がしたほうに顔を向けると、
｢―――っっ、進藤先生!!｣
そこには、お腹を抱えて笑っている進藤先生がいた。
