「あ、そうだ。私伊緒にお願いがあったんだ。」




「んー?どしたの?」





次のテストである古典の教科書を開きながら、知佳の話しに耳を立てる。





「ちょっとテスト終わったらついて来て欲しい所があるんだぁ。」





なんだ、そんな事か。





てっきり何かしてくれとかそういうお願いだと思ったわ。





「別にいいよ、それくらい。」





テスト終わった後なんて、どうせ暇だしね。





明日のテストも今更あがいても無駄だし。






「でも、どこに行くの?」





「うん、あのね…」





ガラッ





知佳から場所を聞く前に、次のテスト監督の先生が教室に来てしまった。






「伊緒、じゃぁ後でよろしくね!!」





「あ、うん。」





結局どこに行くんだろ…。