そ、そうだ、友達と電話しながら帰ろう。
そうしたら雷の音も少しは気にならないだろうし…。
そう思い、スカートの中の携帯を出す。
開いてボタンを押して…って、あれれ、おかしいぞ?
ん?
んんん――?
何か画面が真っ黒なんですけど。
どうゆうこっちゃぁぁ!!
何で動かないの!?
押しても押しても携帯は動かない。
もしかして、壊れた!?
「で、でも何でこんないきなり…」
………あ、そうだ。
私の携帯…防水じゃないんだっけ。
「そんなぁ……」
今更になって自分の携帯の機能を知らない何て…。
バカすぎるでしょ。
自分で自分に呆れるわ。
はぁ…もうこーなったら……エア電話で帰っちゃる!!
自分のバカさ加減にやけくそになりながら、携帯を耳へとあてる。
「あ、もしもし?」
1人で喋りながら、帰り道へ再び足を踏み出した。