言葉をはっしるために口を開けただけ。
なのに、思いがけない事がおきた。
「んっ……っっ」
「ん……伊緒。」
キスしている時の先生の声が色っぽい…って、今はそんなことを考えてる場合じゃないんだった。
息が、呼吸が、酸素がぁぁぁあ!!!
どれだけ呼吸をしたくても、先生の唇や舌が、それを阻止してしまう。
「く…るし…っ」
一生懸命先生の胸を押しているのに、ビクともしない。
男の人ってみんなこんなに強いの?
「っせ、…んせ……」
あまりのキスの激しさに、意識が遠のいていく。
意識が途切れる前に少しだけ目を開けると、先生が微笑んでいるようにみえた。
その微笑みに、胸がキュンとするのが解る。
先生。
好きです。
どこが好きとか、そういうんじゃなくて。
自分でも解らないくらいに。
今まで感じたことのないくらい、先生が好きです。