しばらく、私と彼はお互いを見たまま固まっていた。




その沈黙を破ったのは、彼だった。




「君は、どうしてここにいるの??」




そう言いながら、一歩一歩こちらへと歩いてきた。




どうしてと言われても…




ここは…



「私が好きな場所だから…」





私の目の前に来て、彼の足が止まった。



私より背の高い彼の顔を見るために、顔を上げる。



彼は感情のこもっていない瞳で私を見下ろしている。






*