―エピソード3―
(※EP1の続きです。)


キスをされた頬は
彼の涙で濡れていた。

私は何も出来なかった…。
ただ、泣くだけで…


何も……


それから2人は無言で
泣いていた。

そして、気づいたときには
涙が止まっていた。


私は言った。

「今度あなたに会った時は
私、笑顔でいるね。」



そうして、2人はサヨナラを告げた。



正直、笑顔ってなんなのか
笑顔でいれるのかすごく
不安で、悩んだ…。

だけど、あの時そう言って
おかなきゃ自分の気持ちに
押しつぶされそうだったから…。

嘘でも、彼の前では笑顔で…
悲しい顔なんか絶対に、絶対に
見せないように…