玄関を勢いよく開けると
いつものように自転車にまたがってニコッと笑う拓麻がいた。
「お前、おせーんだよ!」
といつものように言ってくる。
幼なじみの小林 拓麻
拓麻は咲よりも明るい色の髪を風になびかせていた。
昔からみてるのにその笑顔にはいまだ惹かれてしまう。
が、今日はそんな拓麻の横に目がいった。
「ね、拓ちゃん。横の人は?」
キョトンとした顔で咲は拓麻に問う。
「あ、こいつ、最近よくつるんでる奨!」
そういって横にいる奨の背中を軽く叩く。
「よろしく」
その一言だけいうと奨は目をそらした。
…感じ悪い奴ー。。
拓ちゃんと正反対じゃん。
無愛想な奨に少しむっとした咲の肩を勢いよく叩く
「おっはー!!!」
咲の親友の 松下 唯
「おはよ!」とテンションの高い唯に返事をする。
「拓麻くん!おはよっ!」
女の咲でもみとれてしまう可愛らしい笑顔で拓麻に挨拶をする唯。
唯は拓麻にずっと片想いしている。
鈍感なのか拓麻はいまだ気づいてない。