あたし顔赤いかも…


「名前は?」

「木下紗羽です…」


こんなのあたしじゃないよ


「へぇ。可愛いね」


そんな言葉聞き飽きるくらい聞いたのに、ちょっと嬉しいとか思ってる自分がキモい



「よろしくね?紗羽♪」


チュッ


目の前にある整った顔

顔にかかるサラサラの髪

唇の柔らかい感触



もしかして…

いや、もしかしなくても…


あたしキスされてる!!


「イヤッ!」

「ごちそーさん」


ごちそーさん?


人の唇奪っといて?



しかも今のがあたしのファーストキス…



「……な…」

「ん?何?もっかいしたい?」

「おい、そこら辺でやめとけよ悠(ハルカ)」

「ふざけんなぁーーー!!」



サイテー野郎の鳩尾にグーパンチ


うずくまっているサイテー野郎


そりゃ、いたいでしょ?

空手やってたしね