「でも付き合う気なんてないって言ってたじゃんかよ…」

頼玖は口を噛み締めていう。


「確かに…確かに最初は付き合う気なんてなかったよ!!…でもね、頼玖が走って行ったとき、いきなり怖くなってきちゃって…頼玖がいないと私ダメみたいなんだ…」


「じゃあ、また言ってもいい?」

「え?」


頼玖の両手が私の手を包み込む。



「俺と、付き合って下さい」



また涙が出てきそうだ。

「…もちろんだよ…」



私は、頼玖が好きだ。

でも、陸が好きだった。
陸への「好き」は、恋愛としては何かが違っていたのかな?