人は誰でも誰にでも
大切な人がいるからこそ
生きられる。


生きる理由になる。





愛する人を守るという
使命があるからこそ

幸せになれる、と思うんだ。










君の笑顔が見たいから。





僕は君の為に何でもやる。


こうして有給までとって、ケーキ作りに勤しんでいるんだ。



「やっべ。もう17時か」



時間が経つのは実に早いな。


今日は特別な日。

愛する人の1年に1度の誕生日。










部屋もケーキも
これで完璧。


もちろんプレゼントも。




後、足りないのは君だ。





これから君を迎えに行こう。


僕にとっての
大切な愛しい姫を。









「いーくん!!」



そう言って明るい笑顔で
僕の名を呼ぶ。



「おかえり夢」



僕は決まって
君に笑顔でこう言う。




僕のとこに
帰ってきてくれて
ありがとう、と

思いを込めて。




家に帰る家路でも
僕たちは手を繋いで、


君が好きな歌を
一緒に歌いながら歩くんだ。





そして今日は特別な日。


君は一段と元気で
幸せそうなんだ。








HAPPY BIRTHDAY to you♪


僕は得意のピアノで
定番のこの歌を弾いた。



「夢、誕生日おめでとう」


「わぁ!!ありがといーくん!!」



プレゼントを渡すと、君は一気に笑顔になった。




二人きりの
誕生日パーティー。


少し寂しい気もするけど、
僕は君がいたら幸せだ。