ドーン!と鳴る爆発音の火薬で一瞬聴力を失って焦る。爆発音は幾度と無く聞いて来たけれど、最前列との迫力は比べ物に成らない。BLOODの魅力は決して売れ線の曲を書かずに独自の雰囲気を持っている所だ。妖艶な曲、泣きが入った曲、バラード、とことんロックな曲。タイアップのオファーを断り続けて殆どノンタイアップの曲で活動して来た。そして彼等の力で此処まで上り詰めた。初めてドラマのタイアップをOKしたのはあのドラマだけだ。私が再放送をやらないか期待しているドラマだ。YU-Aのジャーンとコードが只のCなのに心を擽るイントロが重要なシーンで流れる。そして私が大好きなRAIのクリアで寂しげなアルペジオには、どの曲にも切なさが増す。どうして、こんなに素晴らしいフレーズを生む事が出来るのだろう。何度聴いても、どの曲も飽きないし色褪せる事が無い。ボーカルのRAYLAのスタミナが切れる事を知らない歌声に酔いしれてしまう。ベースのJUN、ドラムのNEOそれぞれ自己主張が強いのに曲がぶつかり合う事が無いから不思議だ。それぞれの楽器で皆ボーカルの様に歌っている。YU-Aの得意とする激しく歪んだギターに対して正反対の決してギターソロは弾かず黙々と奏でるRAI、RAYLAが、お前等かかって来い!と叫ぶ。それに合わせてJUN、NEOが客を煽る。私は柵に捕まり激しくヘドバンしたり、ジャンプをする。ジャンプをすると、お腹が揺れるのが多少気になっていたが、いいダイエットになるかもしれない。しかし今はBLOODと1つになれる時間だ。