「ねぇ…直、って名前の由来覚えてる?」

「当たり前だろ?」



『素直で、真っ直ぐな子』


俺と柚が考えた名前。

大切な、大切な名前だ。


「陽太そっくりだよね」

「柚の血もちゃんと入ってるって!」

「そうかなぁ…?」

「俺、柚にそっくりだって思ったし」

「そう? …子供って、不思議。あたし、こんなに親ばかになるなんて思わなかった」

「俺もだよ」

「温かい、よね」

「柚の方が熱いけど」

「バカ!!///」

「…うん、温かいよ」


俺は、そっと直の頭を撫でる。



小さな、小さな男の子。