「ねぇ、陽太は兵庫の方でなにしてたの?」


なんだ…?

いきなり。


「言ったろ? 家庭教師」

「…女の子も教えた?」

「きになるのそっちか」

「///」

「教えてねーよ」


何回も頼まれたけど、相手が女の子だったら、毎回断った。


「相手は小学生と中学生。いろんな奴がいて、楽しかったよ」

「ふぅん…。例えば?」

「大地に似てる中学生男子とか」

「ははっ! ちょっと会ってみたいかもっ」

「すげーよ? サッカー得意で、バカで、元気で、女運がない」

「最後のは違うよー。京ちゃんと結婚したんだから」

「うん、だから言ったよ。”大地に似てるから良い奥さんもらえるよ”って」

「そっか! 名前、なんて言うの?」

「翼…だっけかな。武藤 翼」

「カッコイイ名前だね。今度の子供、”つばさ”にしよっか」

「なに、2人目欲しいの?」

「冗談だよっ!//」

「それは残念」