「…引越し??」 思わず独り言。 この聞き慣れないエンジン音は引越し以外考えられない。 吸っていたタバコを灰皿に押し付け、 レースのカーテンから外の様子を伺う。 「202号室か…」 独り言と同時にふふっ、とこぼれる笑み。 「大変ねぇ…」 ソファーに座りなおして、またタバコに手をつけようとしたが、紅茶を飲むことにした。 初対面は、いい印象を与えておかなきゃね。