そうこうしているうちに、体育館に着いた。







「ようこそ、白百合学園チアリーディング部、通称‘百合の城’へ」



そういって西宮さんは扉を開けた。






そこには多くの女子生徒が美しく舞っていた。



まるで妖精のようだ。



人々が‘百合の城’と例えるのも納得がいった。









そんな中で友里香は一番目立っていた。




背が高いわけではないが、




彼女の踊りには華がある。








「綺麗だろう?友里香ちゃんは。」


そんな私の心を察したのか西宮さんは問いかけた。




「はい。一番きれいです。」


そう答えた私に彼は笑いながら言った。







「あたりまえだよ。彼女は‘百合姫’だからね。百合のお城のお姫様。」