「一瀬だよな?」 名前知ってたんだ。 なんだか嬉しい。 「うん。そうだけど・・・・」 「代議員の仕事だったんだろ。お疲れ! まだ帰んないのか?」 「帰りたいんだけど・・・」 そう言って私は窓の外に目を向ける。 「じゃあ、これ使えよ。」 そういって神山君は私に黒色の傘をさしだした。 「えっ!! でもそれじゃあ神山君が・・・」 そうだ。 そんなことをしたら彼が雨に濡れてしまう。