目が覚めたのは自分の部屋のベットの上だった。



何となく頭が重い。




ぼーっとベットの上に座って部屋を見渡す。



…何がおかしい。



自分の部屋なのは間違えない。



でも机の上にはいつも使っているPCと…




「…なんであんなに参考書が出てるの?」



それは私が高校受験の時に使っていた参考書だった。



“確か捨てたと思ってたけど…”



フラりと机に近寄って一冊手にしたところで奇妙な事に気付いた。



PCの画面に大きい表示されたデジタル時計…。



“こんなスクリーンセーバー、いつ設定したんだっけ?”



昨日、家に帰って来てからずっとPCをしていたがデスクトップの設定を変えた覚えはない。



私は“運命の女神様”というフリーゲームをただひたすら検索してた。



やっとソレを見付けた時にはもう外が少し明るくなりかけてて…。




「…私、あのフリーゲーム…どうしたんだっけ?」



確か《開始》ボタンを押したような気がしたが、そこから先の記憶がなかった。




“《ようこそ、挑戦者さん》”





ああ、やっぱりゲームの途中だったんだ。



画面に表示されたサイトの文字を見てそう思った。



だが私はスクロールさせていくうちに画面に釘付けになる。