或る者は腕を無くし、また或る者は全身焼けただれ、もはや人の形をしていない肉塊までが、ズルズルと進んでいるのだ。


「これではまるで地獄絵図じゃないか!」


「なんでこんな所に来てしまったのっ? ナビの言う通りに走ってきただけなのに!」


私達は急いで脇道を探した。しかし分岐まではもう10kmも走らなければならない。


「とにかく、分かれ道になったらここを離れよう」


私達は尚も続いている死人の行進から目を背け、ただひたすら分岐点がくるのをまちわびていた。