「ただいまあ」
「おかえり、これ、翔太くんに渡してきて!」
「なんで、お母さん行ってきてよ」
「いいから、行ってきなさい」
やだよ。
もし、瑞稀がいたら
どーしよ…
はぁ。
ピーンポーン
「いるのかなあ」
「邪魔」
後ろから声が聞こえた。
「邪魔。どけ」
そんな睨まなくても…
声低くて怖いよ…
瑞稀と手繋いでるじゃん
これから、イチャイチャすんだろな
はぁ。
つらっ…
「あのっ…、お母さんがっ……」
「うざい。どけ」
翔太にひっぱられてコンクリートに尻餅ついた…
「いたっ…」
痛いんだけど。
あたしが痛がってんのにも関わらず
家の中に入って行った。