ユージの行きつけのバーに移動した。
大人の雰囲気漂うそこはヤンキーユージには似合わない場所だった。

『ユージもこんなバーに来るんだ??』

「うっせぇなぁ…ここ、姉貴の旦那の店なんだよ。」

『ふーん』

カウンターに並んで座った。クラブで結構飲んでいたせいか大分酔いが回っていた。

「おっ!!ユージ来たのか…今日は珍しく女と来てんだな。彼女か??」

「ちげぇよ。ただのダチ…
今日あいつら来てんの??」

「いや、まだ来てねぇよ。
お姉ちゃん何飲む??」

『カルアミルクありますか??ちょっとクラブで飲み過ぎちゃって…』

ちゃんと笑っていたと思ったけどそうじゃなかったらしい。
ユージもマスターも何かに気づき、少しだけ悲しげな瞳を見せた。