小さく頷く。


「………産んでくれるか?」



あたしは顔を上げて蓮次をみる。


「産んでいいの?」

「当たり前だろ」


だけどあたしは………



「この子を育てていける自信がない。親から愛情を受けたことがないあたしがこの子を幸せにする自信がない……」


本音をぶつけた。



「愛理。最初は誰だってそうだ。俺だってちゃんと育てていけるのかわからねぇ。
でも、俺たちの子だから幸せにできるはずだ」



蓮次の言葉はなぜか安心できる。


「うん。明日、病院行って来る」


「俺も行く」



ありがとう……蓮次。