〜蓮次side〜



純に呼び出され俺は、駅前のカフェにいる。



「急に呼び出して悪かった。実は愛理のことでちょっとな……」


愛理のこと……?



「アイツもしかしたら近々女龍を引退すると思う」


は?引退?

話がいきなりすぎて頭がついていかない。



「本当は兄貴が死んだときから、愛理が女龍にいる意味はもうなかったんだ。
でも愛理は自分のせいとはいえ、兄貴を殺したのは族の奴だったから復讐するために今も女龍にいた。

でも復讐を終えた愛理にはもう女龍にいる意味は、完全になくなった。
愛理の主な居場所は女龍だったから、居場所がなくなるんだ。家には愛理の兄貴の唯斗さんがいるけど、そこには唯斗さんの結婚相手も住む。


愛理のことだ……。これ以上唯斗さんを縛りたくないとか思って家を出ると思う……」



純は1度言葉を切り、言いにくそうに口を開いた。