「…………なん、で…?」 あたしは兄貴の正面に座ってる人を見つめたまま、しばらく動けなかった。 「……チッ。遅かった」 兄貴の舌打ちが聞こえた気がする…。 ―――バシンッ。 ソイツは素早い動きであたしのとこにきて、あたしの顔をおもいっきり叩いた。 「――…母さん!!」 兄貴が叫ぶ。 そう…コイツはあたしたちの母親だ。