やっぱり…
悠斗は、したことあるんだ

キスとか…エッチも…
ってことだよね?

体が求めてたとか…
意味わかんないけど


とにかく、元カノが
悠斗の初めての…相手…


もちろん過去の事だって
わかってるけど


なんか複雑だよ…

聞かなきゃよかったかも…


気持ちが整理できなくて

無意識に
小さくため息をついた
あたしを見て


彼は元気のない声で言った


「真優花…もしかして

俺の事、嫌になった…?」


あたしは少し考えてから

ゆっくりと首を振った。



確かにショックだったけど

こんなに胸が痛むのは…

悠斗を

それだけ好きって…
ことなんだよね…?


ようやく
そう思えたあたしは

彼の目を見て、微笑んだ。


「あたし…

悠斗を、信じるよ」


彼は、ホッとしたように
にっこり笑った。


「ありがとう」


「あ…もう一つだけ…
聞いても…いい?」


「もちろん!

何でも聞いてよ」


「んと…

例えばの…話なんだけど

今まで…
その…彼女も含めて

女の子に…


ぼ…



暴力とか…



ふるった事…ある?」


彼は

少し、意外そうな顔をして
答えた。


「いや、無い…
と、思うけど…?


俺…真優花に何かした?」


「ううん!違うの…
ただ、聞きたかっただけ」


「真優花…」


彼が

何か言おうとした時


突然


2人の間に



強い風が


ビューッという音と共に

吹き抜けた…


「きゃっ…」


その冷たい風が…


あたしの方へ
吹き付けてきて


あたしは思わず
手で顔を覆った…