とりあえずみんなで
居間に座らせて貰った


『お兄ちゃん…お客さんに
お茶くらい出さなきゃ』



「あ…ああ…」



『そーそー!
ケーキ買って来たから
みんなで食べよーっ!』



「ケーキまで
買って来たの?」



『うん
だってお祝いじゃん!

ゆりっぺなんて
お赤飯買ってたよーっ』



「ホントに?」



『うん…ちゃんと3人分
買ってあるから

お父さんが帰って来られたら、一緒に食べて…?』



「そこまで…
気ィ…遣わせて…
マジ、悪いな…

ちゃんと、金は払うから」


『ちょっとーっ!
誰が金払えなんて
言ったのよ!?
金なんて要らないっつーの

和野には、あとでちゃんと
お礼してもらうんだから
金払うなんてやめてよね』


『うん…だいいちそんなに
高い物買ってないんだ…

お赤飯はタイムセールで
買ったし…

ケーキだって…
りっちゃんがおじさんから
値切りまくって…』


そこまで言うと


ゆりっぺはクスクスと

笑い始めた



『おーい、そこまで
バラすことないのにっ!』


赤くなったりっちゃんが

可愛くて


みんなで笑った…



「ホントに…ありがとな…
ほら…果倫も…」



『うん…

お姉ちゃん達みんな…
ホントにありがとう!

お兄ちゃんのこと
これからもよろしくね!

それから…』




果倫ちゃんの言葉が途切れ

なんだかモジモジしてる…


「なぁに?
なんでも言ってみて…?」


『あの…また…
遊びに来てくれる?』



「うん」
『もちろん』
『来る来るっ!』



みんなの言葉を聞いて


果倫ちゃんは


すごく嬉しそうに

笑ったんだ…