「奏?頭まだ痛いのか~?」

「え…あぁ大丈夫…」



いつもと変わらない渓ちゃん
何でもない

何でもない…





「今日は俺がこいでってやるよ~」

「え、いいの?」

「ふらついて事故られても困りますからね」





渓ちゃんの後ろって
何でこんなに気持ちいいんだろう…
全てを忘れさせてくれる程に



「ねぇ渓ちゃん…

「んー?」

「結亜明後日帰るからさ、お母さんがどっか連れてってあげればって言うんだ

渓ちゃんも忙しくなければ一緒に行かない?」

「俺も?」



ちょっと聞くことに抵抗があった

けどせっかく由希子が言ってくれたんだし…



「由希子も一緒に来てくれるんだ、覚えてる?」

「あぁ、覚えてる覚えてる

じゃあ由希子ちゃんも行くんなら俺も瀬崎誘ってみよっかな~」






…え?
せ・・瀬崎くんてあの…


「渓ちゃんってS?」


「ん~?秘密」