「-…あれでも彩美、落ち込んでんですよ」
…店を出る時に
カラーリングをして貰っている時沖田くんが何気なく言った言葉をふと思い出した
「え…?」
「から元気っていうんすかね?
また担任といざこざがあったせいで大分無理に振る舞ってますからね、あいつ
人に自分の弱味とか絶対見せないから余計心配なんですけど…」
私は向こうで雑誌を読んで待ってる彩美さんを見た
-…私は
昨日の夜、落ち込んでる彩美さんに遭遇してしまったんだ
彩美さんは、自分よりも私の事を考えてくれた
「そういう奴ですから」
沖田くんはそう言うけど
彩美さんだって彩美さんの事情を抱えてるんだって
思い知らされた