この二人の小さな痴話喧嘩が始まる前に

私は二人に礼を言う







「あのっ…
有り難うございます…こんな」


「いいって事よ!

奏ちゃんは渓の女なんだから、中身も外見も綺麗にならないとねぇ~」


「いい感じっすよ~」





…そんな事言って

彩美さんは私を元気付ける為にしてくれたんだ


その優しさが嬉しすぎて…


涙が出そうになる程




私はこんないい人達に囲まれてる

幸せ者だって




改めて気付いた





こんな朝は初めてだった