「彼氏と?」


 「違うよ!繭とだよ。」


 「なぁんだ。お姉ちゃんも早く彼氏作ったら?」


 「大きなお世話!早く行きなさい。」


 「は~い!」



 2人が話していると、玄関から“ピンポーン”とチャイムが鳴った。


 音が鳴ると、走って玄関に向かう紗梛。



 「ジン君、お待たせ!」


 「紗梛…浴衣、似合ってるよ。」



 玄関で照れながらもニッコリと笑う男の子。家に来たのは紗梛の彼氏。


 紗梛は照れながら“ありがとう”と答えた。


2人の姿を後ろから見ていた小梅。