「里谷浩太がいた…」



 重い口調で詩音は答える。



 「そりゃいるだろ。一緒に共演するんだから。」



 “アッハッハ”と笑ってカズは答える。



 「俺は知らなかった…」


 「マネージャーに聞いてないのか?」


 「マネージャー…マネージャーはどこだ!」



 思い出したように周りを見渡した。



 「マネージャーなら、向こうでスタッフと話しているけど…ってSHION!」



 カズが言い終わる前に、走り出していた。向かった先は…。