「あの…今回のドラマに出演されるんですか?」


 「はい。聞かされていませんでしか?」


 「はい…すいません…」



 一緒に共演する事を知らなかった詩音は、申し訳ない気持ちでいた。



 「いゃ、謝る事はないですよ。これから一緒に、仕事をする仲じゃないですか。」



 “ハッハッハ”と笑って答える里谷浩太。


 そんな里谷浩太の優しさに“宜しくお願いします”と答えた詩音だった。


 挨拶を終えた詩音は、カズのもとへ向かった。



 「SHION、挨拶は終わったか?」


 「あぁ…」


 「どうした?」



 ずっと眉間にシワを寄せて考える詩音がカズは気になる。