「分かったわ。気をつけてね!」


 「うん。行ってきます!」



 私は玄関に行って駅に向かったーー。


 小梅が出て行った扉を見ながら、紗梛が口を開いた。



 「ねぇ、お母さん。」


 「何、紗梛?」


 「お姉ちゃんって彼氏いるの?」


 「いないんじゃない?今まで聞いた事ないわよ。」


 「あの年で恋愛経験がゼロだなんて…結婚は大丈夫なの?」



 心配な顔で話す紗梛。