「撃つぞ」


「撃つんじゃねえ!撃ってみろ!俺が撃ち返す!」


 そう言うと俺は空人に言った。


「空人!出来るだけ彼女と遠くの方へ!」


「嫌だ…!嫌だよ!林くんっ!あたし…林くんといる!」


 そう拒む彼女。


 大丈夫…。


「林くんっ…!」


「りいちゃん」


 見開かれた目。


 初めて下の名前で呼んだ。


「必ず迎えに行くから。絶対に。俺を信じて逃げて…」


「…林くん…」


「いつでも俺が里衣ちゃんを守るから…!」